【「天皇の料理番」最終回 戦争と戦後 篤蔵の一生】



なんだか、もっとここはじっくり描いた方が
良いんじゃないかと思うようなところを
わりと、あっさり飛ばし
ここは、そんなに広げなくても、良いんじゃないかってところを
広げたりな「天皇の料理番」だったけれど
気持ちも途切れることなく、90分間見ることができた。
戦時中、陛下は国民と同じものを食すると
たった一匹のメザシを、毎日、毎日・・・・。
たった一匹のメザシを・・・
それでも、なんとか工夫をして、お上に満足して召し上がって
いただきたいという思いの篤蔵たち。
そんな篤蔵に、軍の料理をするように命じられる。
すると、そこには、とうてい民間人には口にできない
食材が、大量に。
米までもが。
腹をたてた篤蔵は、軍に食ってかかろうとした
そのとき。
俊子が渡したスズが鳴り・・・
「篤蔵さんは、ときに癇癪もちなのが、きになります
これが鳴ったときは、それを思い出してください」と言った
俊子の言葉がよみがえる・・・。
その「鈴」が最終回では、とてもとても大きな意味を持つ回で
篤蔵を、成長させ、陛下を料理番としてお守りすることに。
にしても、私は、この最終回を見て
「戦争」というものは、アメリカ軍にひたすら攻撃され
爆撃され
空襲を落とされ、
とにかく、アメリカからの容赦ない攻撃だけが漠然と認識していたけれど。
アメリカ人からしたら、
やはり、日本人も、それは、それは、恐ろしかったのだと
初めて知った。
「天皇陛下ばんざい!!」と言いながら
若い特攻隊が飛行機ごと突っ込んでくる攻撃は
アメリカでは、考えられない戦法だったに違いない。
「テンノウヘイカバンザイ」
その言葉によって、日本人民は、天皇陛下という存在は
命を捨ててでも、守り通すという
いってみれば、宗教がかった存在、神であると
思われていたようで。
なるほど・・・
そういう解釈だったのか。
と、そんなことまで、考えもしたことのなかった私は
ハッとさせられた。
敗戦国となり、連合国軍総司令部GHQの中に
篤蔵の作ったサンドイッチが気に入ったので
食事を作ってほしいと言うスタッフがいたので
タツキチ(柄本佑)と一緒に作りに行き
何を言われても、やりすごしていた篤蔵が
天皇陛下のことを敬う日本人を悪く言いだしたことに腹を立て
謝れ、と言われ、
「アイムソーリー」と口では言うのだが
日本人は、土下座をするんだろ?と言われ
これには、さすがに従えないと思った、その瞬間に
タツキチが、篤蔵の前に出て
土下座をし「すみませんでした!!!!」と言うのだ。。。
言葉もわからない
何を会話しているのかも分からなかったタツキチだったけれど、
やっぱり、会話って、言葉じゃないんだな・・って思った。
そのタツキチと、もう一人の友人、新太郎(桐谷健太)には
本当に、泣かされたわ。最終回。
GHQのスタッフと家族たちで食事会をするのに
是非、手伝ってほしいといわれた篤蔵は、承諾していた。
陛下が、裁判にかけられ戦争の責任を問われることになることから
なんとか守りたかった篤蔵。
陛下の料理番だったオマエに出来ることは、ないのか?と
宇佐美(小林薫)に言われ、
GHQの情につけこむことで、どうにかならいものかと
陛下のためなら、GHQの依頼は、どんなことでも受けようとしていたのだ。
宮内省の役人は
余計なことはしれくれるな、と言っていたけれど
毎日、毎日、天皇の料理を作るということが
どういう事なのか、
それを通して、お上の体調、あらゆることに「気」をそそぎつくしてきた
20年。
それは、料理番の厨房にいるコックたちも
みな同じ気持ちだった。
そして、その天皇の料理番になれたのには、
自分だけではなく、色んな人の思い、支えがあったからこそ。。
どうにか、GHQの依頼を大膳全体で迎えることとした宮内省。
そこで、和やかに行われてたパーティだったのに、
あのアメリカ人が、日本人の戦争での恐さ=天皇陛下バンザイだったのを
夢で再びみてしまったことで
篤蔵に、八つ当たり。
けど、あんなスタッフでいいのだろうか?
どうして、GHQのほかのスタッフたち、上官たちは
止めなかったんだろうか?
池に落としただけでなく、
石まで投げつけて、
あれじゃ、まるで小学生。
けれど、きっと実際は、もっともっと
こんなドラマでは、描けないような
厳しい現実があったのだろうな・・・と、想像させるものだったよね。
俊子の鈴が、ここでもチリリン・・・・。
思い余って、何をするかと思ったら
カモになった篤蔵。
これには、「やめて~」と、悲鳴をあげそうになったけれど。
その後が良かったよね。。。
絶対、やるでしょ、タツキチと新太郎。と思った
そのとおりに、
まずは、新太郎が、
「ヘイ!ダックダック!!!」と、盛り上げて、
場の雰囲気を、一気に変えたのだ。
そして、タツキチと阿吽の呼吸で
篤蔵に、駆け寄り、
池に飛び込み
(やっぱり・・・・
やってくれた・・・)
ガーガー
もう、涙なしでは、見てられなかったね。。。
篤蔵への強い友情と
いや、そんな軽いものだけじゃなく
色んな「思い」がつまってる、タツキチと新太郎の思いが
そこにはガーガーと言いながらも、詰まっているのが
感じられたんだよね。。。
(これは、後の日本の会社の中で行われる腹太鼓やタコ踊りなど
接待ってやつにつながってるのかも????)
そして、宇佐美の「自分にとっての天皇陛下とは」
味噌じゃなくて、米じゃないの?と、あれ?とは思ったけれど
米は、あるべきもので、もしかしたら、自然にあるのは、
むしろ味噌だったんだ・・と感じたり。
それを聞いたGHQ幹部は
天皇陛下に戦争の責任はないと判断し。
ま、それだけじゃなかったにしろ
料理番たちの活躍が情に訴えかけることができたことは
間違いなかったのかも。
(原作は、こういうシーンはあったのかな?)
それから、時は流れ・・・
お~い、
一気に流れすぎだし・・・。
58年、天皇の料理番として勤め上げた篤蔵。
描かれたのが、料理中心ではなかったね。
そして、最後のシーン。
老けメイクをした佐藤健の手。
シルエットが、完璧に、老人。
歩き方、体の曲がり方。。。
大写しになった「鈴」に
シルエットごしに流れた大粒の涙。
いや素晴らしかった。
本当に素晴らしかったです。
けど、実際は、俊子さんと生き別れたあとに
再婚したらしいね。
ドラマでは、最後まで、俊子(黒木華)への思いと
兄の周太郎(鈴木亮平)の命を抱えて
天皇の料理番を
国家一の料理番を勤め上げた篤蔵さんを描いてて
とてもステキでした。
素晴らしいドラマでした。
素晴らしい演者たちでした。
【視聴率】最終回 17,7%

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| ▼2015年4月スタートドラマ▼
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